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マザーボード

マザーボードは各パーツの差込口、電力通路になる基板です。どのパソコンも設置されています。マザーボード自体はパソコンの性能に影響を与えないパーツですが高性能になるほど取り付けできるパーツが増えます。逆に言えば最新パーツを設置したくてもマザーボードの規格によって設置不可能の場合もあります。マザーボードはあらゆるパーツの差込口となります。初心者が容易に交換できるパーツではないため将来的な拡張性も考慮して注文時にモデルを選ぶようにしましょう。

マザーボードの規格

BTOで扱われるマザーボードの規格は「ATX」「Micro-ATX」「Mini-ITX」のほぼ3種類。ケースサイズとの兼ね合いがあるためフルタワー、ミドルタワーにはATX。それ以下のケースではMicro-ATX、Mini-ITXが採用されている。

大きな規格の方が拡張性が高くなる反面、マザーボードの価格は高額となる。マザーボードのネジ穴は位置が一緒のためフルタワー、ミドルタワーであればATX以外にMicro-ATXなど小さい規格も設置が可能。逆に小さいケースでは規格の大きなマザーボードの設置は不可。

規格 サイズ 備考
ATX 305mm×244mm ゲーム用向け。拡張性が最もあり多くのパーツ増設可能。
Micro-ATX 244mm×244mm ATXに劣るが拡張性、省スペース性のバランス重視。
Mini-ITX 170mm×170mm 拡張性が低い。ゲーム用向けではない。

マザーボード選びのポイント

マザーボードを選ぶ場合はスロット数、対応端子などをチェックするようにします。マザーボード選びで見るべきポイントは以下の通り。

ただし、BTO初心者向きの量産系BTOメーカーではマザーボードなどカスタマイズで選ぶことができないのでフルカスタマイズ、自作向けの情報となります。

拡張スロット

拡張スロットにはグラフィックカード、M.2 SSDなどを差し込む。グラボによって占有本数が変わり2〜4スロットは占有される。将来的な拡張を視野に予定しているならPCI Expressの本数は拘っておこう。

SATA

Serial ATAの略でSATAと呼ばれることが多い。主流はSATA3.0。ハードディスク(HDD)、SSDを搭載させる。増設させる場合はSATA3.0の数は注意。

サウンドカード

マザーボードは標準でオンボードが搭載されている。BTOでもカスタマイズでサウンドカードのカスタマイズも可能。後から自分で外付けサウンドカードの設置もできるため好みでカスタムすれば良し。

USB

USBには2.0/3.0があります。3.0対応機器を大量に使う場合はUSB3.0の数もチェックポイント。


またマザーボードとセットで解説される用語である「チップセット」はマザーボードのシステムを統括する部分。チップセットによってマザーボードの基本性能は決定されてきます。逆に言えばチップセットによってマザーボードは開発されます。チップセットによって対応CPU、各スロット数に違いがあります。

以下はBTOゲームPCの主流となっているチップセットの仕様。

チップ名 組み合わせるICH 対応CPU システムバス 対応メモリ 最大メモリ容量 内蔵グラフィック PCI Express Serial ATA RAID USB 3.0 USB 2.0 LAN
X99 1チップ構成 Core i7 MDI2.0(上がり下り各2GB/s) CPUにより異なる CPUにより異なる - 2.0 x1×8(最大) 6Gbps×10(最大) RAID 0/1/5/10 6(最大) 8 1000BASE-T
Z170 1チップ構成 Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron MDI3.0(上がり下り各4GB/s) CPUにより異なる CPUにより異なる HD Graphicsシリーズ 3.0 x1×20(最大) 6Gbps×6(最大) RAID 0/1/5/10 10(最大) 14(最大) 1000BASE-T
H170 1チップ構成 Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron MDI3.0(上がり下り各4GB/s) CPUにより異なる CPUにより異なる HD Graphicsシリーズ 3.0 x1×16(最大) 6Gbps×6(最大) RAID 0/1/5/10 8(最大) 14(最大) 1000BASE-T
H110 1チップ構成 Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron MDI2.0(上がり下り各2GB/s) CPUにより異なる CPUにより異なる HD Graphicsシリーズ 2.0 x1×6(最大) 6Gbps×4(最大) - 4(最大) 10(最大) 1000BASE-T

BTOゲームPC 推奨マザーボード

基本的に量産系BTOメーカーではマザーボードのカスタマイズに選択肢がなくモデルによって固定されている。ミドルスペックやハイスペックには「H170」が搭載。ハイエンドになると「Z170」が搭載。気になる方はメーカーを調べてスペックや大きさの確認しかできない。

CPU、メモリをオーバークロック仕様にする。SLI仕様にする予定のある方は「Z170」が推奨。それ以外であれば「H170」でも十分ゲームPCとしての要求を満たすことができます。