PCケースは主に冷却性能、静音性に優れた2種類がある。ケースサイズによって設置できるマザーボード規格も変更されてくるので自作派はしっかりと見極めたいところ。PCケースはよく外観を優先して選ぶ方が多いが重視したいのは性能、メンテナンス性を優先して選ぶ方が確実に影響が大きい。ただし、BTOゲームPCの場合、メーカーオリジナルケース等を採用しているためBTOではケースの選択肢は限定的。
BTOで豊富なケースを取り扱いして自分でケース性能、メンテナンス性、デザイン性まで拘りたい方はサイコム等のフルカスタマイズができるBTOメーカーを選ぶ必要がある。ドスパラ、マウスといった大手BTOのゲーム用パソコンはケース選択の自由度は、ほぼ皆無。
PCゲームで遊ぶと一般的な用途よりパーツの発熱が高温になります。主にグラフィックカード、CPUの発熱が大きくなります。そのために通常パソコンより冷却性能は高めてありますが、ミドルタワーだとATX規格のマザーボードが搭載されて拡張性も大きくなります。またミドルタワーは内部スペースに余裕もあるためエアフロー（風の通り道）が小さいケースよりも優れています。
どうしても設置スペースが限定的で小さいケースしか置けないスペースならしょうがないですがゲーム用途で使うパソコンであればミドルタワーを推奨します。
ゲーム用途で主流となるケース種類は以下のように分類があり特徴があり。
| ミドルタワー | BTOでは主力となるケース。ATX規格以下のマザーボードに対応。冷却、拡張性に優れている。 |
|---|---|
| ミニタワー | 製品数も増えてきたミドルタワーより一回り小さいタワー型ケース。Micro-ATX規格以下のマザーボードに対応。ミドルタワーと比較すると冷却性、拡張性は劣る部分あり。 |
| スリムタワー | 薄型で縦置き、横置きに対応されたモデルもあり。Micro-ATX規格以下のマザーボードに対応。内部スペースも狭くパーツが詰め込まれている。パーツ交換時は干渉も起こりやすいので拡張性の面では非常に限定的となる。 |
ケースは大きい方が冷却、拡張、メンテナンス性に優れる反面、一般的なパソコンを利用していた人では想像以上の大きさに驚くことが多い。BTOの構成内容にケースサイズの縦×横×奥行きの寸法記載があるのでメジャーで設置予定スペースを測ってから注文するように。
各BTOのゲーミングブランドPCの選択できるケース、サイズの表となります。
| ケース名 | 分類 | 寸法 |
|---|---|---|
| オリジナル ガレリア専用 KTケース ブラック(ATX) | ミドル | 207（幅）×520.7（奥行き）×450.2（高さ）mm |
| オリジナル ガレリア専用 KTMミニタワーケース ブラック(MicroATX) | ミニ | 185（幅）×395（奥行き）×370（高さ） mm |
| オリジナル ガレリア専用 KTCケース ブラック（Mini-ITX） | スリム | 105（幅）×350（奥行き）×382（高さ） mm |
| Antec Nine Hundred Two V3 ブラック (ATX) | ミドル | 218（幅）×472（奥行き）×493（高さ）mm |
| CoolerMaster CM 690 III (CMS-693-KKN1-JP)(ATX) | ミドル | 230（幅）×502（奥行き）×507（高さ） mm |
| GR one(ATX フルタワー) | フル | 245（幅）×593（奥行き）×562（高さ）mm |
基本となるのはドスパラ/ガレリア専用オリジナルケース。モデルによって他社メーカーのPCケースもカスタマイズ項目から選択可能。
| ケース名 | 分類 | 寸法 |
|---|---|---|
| LITTLE GEAR専用MINI-ITXケース | ミニ | 178（幅）×395（奥行き）×298（高さ） mm |
| MICRO専用ハイグレードM-ATXケース | ミニ | 196（幅）×430（奥行き）×417（高さ） mm |
| NEXTGEAR専用ハイグレードATXケース | ミドル | 190（幅）×543（奥行き）×450（高さ） mm |
| MASTERPIECE ケース | ミドル | 219（幅）×471（奥行き）×499（高さ）mm |
マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-TUNE」ではオリジナルケースしか選択肢がない。モデルによってサイドパネルをアクリルへ変更可能。LITTLE GEARモデルは上部に取っ手（ハンドル）が設置されておりハンドル部分まで含めると高さが上昇する。また光学ドライブを搭載させると奥行きが伸びるモデルもあるので注意。
| ケース名 | 分類 | 寸法 |
|---|---|---|
| G-GEAR ミニケース（Mini-ITX） | ミニ | 183（幅）×390（奥行き）×300（高さ） mm |
| G-GEAR ミドルタワーケース（ATX） | ミドル | 190（幅）×475（奥行き）×435（高さ） mm |
| G-GEAR neo タワーケース （ATX） | ミドル | 230（幅）×502（奥行き）×507（高さ） mm |
ツクモのゲーミングブランド「G-GEAR」では他社PCケースは選べない。ミニケースの型番：8M05、ミドルタワーの型番：69JD、Neoタワーケースの型番：CM 690 IIIとなっている。
| ケース名 | 分類 | 寸法 |
|---|---|---|
| Fractal Design ARC Midi R2（ATX） | ミドル | 230（幅）×515（奥行き）×460（高さ） mm |
| CoolerMaster Silencio 352（Micro-ATX） | ミニ | 200（幅）×453（奥行き）×378（高さ） mm |
| CoolerMaster CM690III（ATX） | ミドル | 214.5（幅）×528.8（奥行き）×496（高さ） mm |
| Fractal Design ARC Mini R2 Window Black（Micro-ATX） | ミニ | 210（幅）×484（奥行き）×405（高さ） mm |
| Fractal Design DEFINE Nano S Black（Mini-ITX） | ミニ | 203（幅）×400（奥行き）×330（高さ） mm |
| SilverStone SST-SG06B + Noctua（Mini-ITX） | キューブ | 220（幅）×286（奥行き）×177（高さ） mm |
サイコムはオリジナルケースを採用しておらずモデルによってメーカーケースで固定。上の表はサイコムでスタンダードモデルとして販売されているゲームPCのタワーサイズとPCケースメーカーになります。ゲームPCはケース変更ができなく自由度は低め。
| ケース名 | 分類 | 寸法 |
|---|---|---|
| フルタワーExtendedATXケース（ATX） | フル | 230（幅）×582（奥行き）×525（高さ） mm |
| ミドルタワーATXケース（ATX） | ミドル | 190（幅）×477（奥行き）×432（高さ） mm |
| ミニタワーMicroATXケース（Micro-ATX） | ミニ | 190（幅）×410（奥行き）×356（高さ） mm |
| コンパクトタイプMiniITXケース（Mini-ITX） | キューブ | 178（幅）×384（奥行き）×292（高さ） mm |
| CoolerMaster Silencio 352（Micro-ATX） | ミニ | 190（幅）×449（奥行き）×375（高さ） mm |
| CoolerMaster MASTER CASE 5（ATX） | ミドル | 235（幅）×548（奥行き）×512（高さ） mm |
パソコン工房のゲーミングブランド「レベルインフィニティ」ではオリジナルケース採用。カスタマイズから変更は不可。サイレント、エクストリームモデルは「CoolerMaster」のPCケースをレベルインフィニティ仕様にして採用している。
| ケース名 | 分類 | 寸法 |
|---|---|---|
| GBシリーズPCケース（ATX） | フル | 234（幅）×5558（奥行き）×533（高さ） mm |
| GRシリーズPCケース（ATX） | ミドル | 235（幅）×500（奥行き）×480（高さ） mm |
| GEシリーズPCケース（ATX） | ミドル | 210（幅）×460（奥行き）×440（高さ） mm |
| GSシリーズPCケース（Mini-ITX） | スリム | 124（幅）×362（奥行き）×385（高さ） mm |
| GXシリーズPCケース（Micro-ATX） | ミニ | 174（幅）×392（奥行き）×365（高さ） mm |
グラフィックカードを搭載できるケースは5種類。モデルによってケースも固定。GBシリーズのみSLI構成が可能。またケースモデルによって搭載できるグラフィックカードも限定的になっている。